「どう売るか」より「何を売るか・なぜ売るか」

売れない起業家が、最初に整えること

売り方を工夫しても売れない——その原因を、売り方すら考えられていなかった代表・原本の実体験からひもときます。

「トークを磨いても、チラシを工夫しても、なぜか売れない」。起業初期に多くの人がぶつかるこの壁の正体は、実は「売り方(どう売るか)」ではなく、その手前にある「何を売るか」「なぜ売るか」が定まっていないことにあります。本記事では、独立直後に売り方すら考えられていなかった代表・原本の実体験をもとに、起業家が最初に整えるべき順番を解説します。

「どう売るか」すら考えられていなかった頃

何を売るべきか、なぜ売るのかを考え込む独立直後の経営者

私(代表・原本)はホームページ制作の分野で独立しました。独立してから本当に半年ほど、ひたすら交流会に通い、そこで自分のウェブ制作を何とか売り込もうとしていました。ところが成果は、本当にまったくと言っていいほど出ませんでした。

当時をいま振り返って正直に言えるのは、私は「どう売るのか」すら考えられていなかった、ということです。何を考えるでもなく、ただ会場へ行って、目の前の人に売ろうとしていた。売り方の工夫以前の問題として、そもそも「売る」という行為の設計がまるごと抜け落ちていたのです。

売れないときに効く順番は「なぜ→何を→どう」

なぜ売るか・何を売るか・どう売るかの順番を整理するイメージ

失敗を重ねる中で腹落ちしたのは、物を売るときに大切なのは、「どう売るか」よりもまず「何を売るのか」、さらにその奥にある「なぜ売るのか」だ、ということでした。多くの人は逆の順番、つまり「どう売るか(トーク・チラシ・広告)」から手をつけてしまいます。私もそうでした。しかし土台となる「何を・なぜ」が曖昧なままでは、売り方だけをいくら磨いても空回りします。

整理すると、考える順番はこうです。まず「なぜ売るのか」——自分は何のためにこの事業をやるのか、顧客のどんな状態をつくりたいのか。次に「何を売るのか」——その目的に照らして、提供する価値の中身は何か、誰のどんな課題を解くのか。この二つが定まって初めて、「どう売るのか」——どの場所で、どんな言葉で伝えるかが意味を持ちます。順番を逆にすると、私のように「売る場所(交流会)」だけを増やして消耗することになります。

売れない原因を「トークが下手だから」「広告が足りないから」と"どう売るか"に求めがちですが、多くの場合、本当の原因は「何を・なぜ売るのか」が言葉になっていないことにあります。順番を戻すだけで、打ち手の精度は大きく変わります。

「何を・なぜ」が曖昧だと、準備もすべて後手に回る

「何を・なぜ売るのか」が定まっていないと、営業に必要な道具の準備まで後手に回ります。私の場合がまさにそうでした。最初はホームページと名刺だけを作って交流会へ行き、「チラシが足りない」と気づいてチラシを作り、商談まで進むと「見せる資料がない」と慌ててパワーポイントを用意し、契約段階で「契約書がない」と気づく——という後追いの連続、いわゆる泥縄式の営業でした。

これは道具の準備が下手だったというより、そもそも「誰に・何を・なぜ売るのか」を描けていなかったことの表れです。売る相手と価値が明確なら、商談から契約までの流れは事前に見え、必要な道具も先回りして用意できます。「何を・なぜ」を最初に言葉にしておくことは、売り方だけでなく準備全体の設計図になるのです。

「なぜ・何を」は、そのまま集客資産になる

ここで大切な視点があります。苦労して言葉にした「なぜ売るのか」「何を売るのか」は、営業トークの土台になるだけでなく、そのまま集客の資産にもなるということです。

あなたが「なぜこの事業をやるのか」「何を、誰のために提供するのか」を自分の言葉で語れるようになると、それは他社にもAIにも真似できない一次情報になります。その想いや価値の中身、たどり着くまでの試行錯誤を記事にして検索エンジン上に置いておけば、交流会のように毎日足を運ばなくても、共感した見込み客が検索から流入し続けます。フロー型の営業で得た気づきを、消えるフローで終わらせず、積み上がるストックに変えていく発想です。社長の経験がなぜ資産になるのかは、社長の経験が集客資産になる理由で詳しく解説しています。

「何を・なぜ売るのか」を整えることは、売れる営業の第一歩であると同時に、止めても消えない集客資産づくりの第一歩でもあります。月1回、社長がその言葉を語るだけで、AIが記事化し、人がレビューして公開する。売り方に悩む時間を、資産を積み上げる時間へ変えられます。

「なぜ・何を」を言葉にする、3つの問い

「何を・なぜ売るか」を整えると言っても、いきなり立派な言葉にする必要はありません。私自身、最初はうまく言語化できませんでした。まずは次の三つの問いに、飾らず自分の言葉で答えてみることをおすすめします。

  • なぜ、この事業をやっているのか:独立や創業のきっかけ、目の前の顧客に対して「本当はこうなってほしい」と思う状態は何か
  • 何を、誰のために売っているのか:提供している価値の中身は何か。それを最も必要としているのはどんな人か
  • なぜ、他ではなく自分から買う理由があるのか:自分の経験・実績・こだわりの中で、他社が真似しにくいものは何か

この三つに答えていくと、これまで「どう売るか」だけを工夫していたときには見えなかった、自分の事業の輪郭がはっきりしてきます。私の場合、独立直後にこれを言葉にできていれば、交流会での半年の遠回りはかなり短くできたはずだと感じています。そして重要なのは、ここで出てきた答えは営業トークに使えるだけでなく、そのまま記事の題材になる、ということです。あなたの「なぜ・何を」は、悩む顧客がまさに検索している言葉と重なっているからです。

「何を売るか」が変わると、同じ商品でも売れ方が変わる

ここで一つ、私の実感を具体的にお話しします。独立当初の私は、自分の商品を「ホームページ制作」だと思って売っていました。交流会で「ホームページを作れます」と伝えても、相手の反応は鈍いものでした。世の中にHP制作会社は山ほどあり、それだけでは選ぶ理由にならなかったのです。

ところが、同じサービスでも「何を売るか」の捉え方を変えると、伝わり方はまったく変わります。私が本当に提供できるのは、単なるHPという成果物ではなく、「広告を止めても問い合わせが入り続ける集客の仕組み」であり、「社長の経験を、消えないかたちで資産に変えること」でした。売っている中身は同じでも、顧客が本当に欲しいのは「HP」ではなく「その先にある集客の安心」です。この違いに気づけるかどうかが、成果を大きく分けます。

「何を売るか」を、作業や商品名のレベルではなく、顧客が得る結果のレベルで捉え直す。そして「なぜそれを提供するのか」まで語れるようにする。この二つが定まると、売り方に迷いがなくなり、発信する言葉にも一貫性が生まれます。フロー型集客の限界を正面から扱った広告に頼らない集客のつくり方も、あわせて読むと理解が深まります。

まとめ:売り方の前に、「何を・なぜ」を言葉にする

売れないときほど、人は「どう売るか」を工夫したくなります。しかし私の失敗から言えるのは、まず立ち止まって「なぜ売るのか」「何を売るのか」を言葉にすることの方が、はるかに効くということです。設計せずに動くのは、起業直後ほど大きなリスクになります。分からなければ、いろいろな人に相談しながら、自分の言葉を固めていきましょう。そしてその言葉は、営業だけでなく集客資産としても効いてきます。

「自社の"何を・なぜ"をどう言葉にすればいいか分からない」「その言葉を集客にどう活かせるか相談したい」という方は、まずは無料相談でお気軽にお問い合わせください。現状をお聞きしたうえで、具体的な進め方をご提案します。

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