設計せずに動く起業は危ない

名刺・チラシ・資料を"後追い"で作った失敗談

「とにかく動けば道は開ける」——その思い込みで設計を飛ばした代表・原本が陥った、泥縄式の起業のリアルです。

「起業は、とにかく動きながら考えればいい」——よく聞く言葉です。しかし、設計をまるごと飛ばして動き出すと、起業直後ほど大きな代償を払うことになります。本記事では、独立直後に必要な道具を後追いでそろえる"泥縄式"に陥った代表・原本の実体験をもとに、なぜ設計が必要なのか、準備の順番はどうあるべきかを整理します。

ホームページと名刺だけで、営業に飛び出した

十分な準備をしないまま営業に出て、次々と足りないものに気づく独立直後の経営者

私(代表・原本)はホームページ制作の分野で独立しました。成果を早く出したい一心で、独立して本当に一番最初は、ホームページと名刺だけを作って交流会に行き、そこで営業をしていました。準備らしい準備はほとんどせず、「まず動く」を優先したのです。

結果として、独立から半年ほどはひたすら交流会に通う日々になりました。動いてはいたのですが、その動き方には設計がありませんでした。だからこそ、営業の現場で「足りないもの」に次々とぶつかることになります。

名刺→チラシ→資料→契約書。すべてが"後追い"だった

名刺・チラシ・資料・契約書を必要になるたびに慌てて用意する泥縄式のイメージ

私の準備は、必要になるたびに慌てて用意する後追いの連続でした。順を追うと、こうです。

  • 最初はホームページと名刺だけで交流会へ行き、営業する
  • 「チラシが足りない」と気づき、チラシを作ってまた交流会へ
  • 商談まで進むと「見せる資料(パワーポイント)がない」と気づき、慌てて用意する
  • 契約段階になって、今度は「契約書がなかった」と気づく

まさに泥縄式——問題が起きてから縄をなうような、後手に回りっぱなしの営業でした。ひとつ足りないものを埋めるたびに現場が止まり、そのたびに信用を少しずつ削っていたと思います。半年通い続けたおかげで、ビギナーズラックというのでしょうか、ラッキーで仕事を取れたケースはありましたが、それは仕組みで取れた成果ではありませんでした。

後追いで道具をそろえる状態は、単に「準備不足」なのではありません。「誰に・何を・なぜ売るのか」という設計がないから、商談から契約までの流れが見えず、必要なものを先回りできないのです。道具の問題ではなく、設計の問題でした。

なぜ設計を飛ばすと危ないのか

設計せずに動くことが起業直後ほど危険なのは、失敗のコストがそのまま自分に返ってくるからです。会社員なら、準備不足は上司や組織がある程度カバーしてくれます。しかし独立後は、契約書がない状態で契約に進めば、そのリスクは全部自分が負います。資料がないまま商談に臨めば、その機会損失も自分のものです。土台のないまま件数だけ増やすほど、削れる信用と失う時間は積み上がっていきます。

「動きながら考える」こと自体は悪くありません。問題は、考えるべき順番(何を・なぜ・どう売るか)を飛ばして、動くことだけを先行させることです。私はまさにそれをやってしまい、半年かけて遠回りをしました。売り方の前に整えるべき「何を・なぜ売るか」については、「どう売るか」より「何を売るか・なぜ売るか」で詳しく解説しています。

先に設計する。分からなければ人に相談する

では、起業直後にどうすればよかったのか。答えはシンプルで、先に設計してから動くこと、そして分からなければいろいろな人に相談して進めることです。誰に何をなぜ売るのかを描き、そこから逆算して、名刺・チラシ・商談資料・契約書までを事前に準備する。商談から契約までの流れを先に一枚の設計図にしておけば、現場で慌てて後追いすることはぐっと減ります。

すべてを一人で完璧に設計するのは難しいものです。だからこそ、経験者や専門家に相談することを、恥ずかしがらずに取り入れるのが賢い進め方です。設計せずに動くことは、起業した直後は特に、非常に高いリスクになります。

遠回りの経験も、資産に変えられる

最後に、前向きな視点を一つ。私が半年かけて味わった遠回り——後手に回った準備、なぜ成果が出ないのかを考え続けた思考——こうした失敗の経験は、実は貴重な一次情報です。同じ轍を踏みそうな起業家にとって、これほど役立つ話はありません。

失敗も試行錯誤も、他社やAIがゼロから書けるものではありません。それを記事にして検索エンジン上に置いておけば、交流会のように毎日足を運ばなくても、同じ悩みを検索した人が流入し続けます。つまり、当時の遠回りさえ、いまは止めても消えない集客資産に変えられるということです。社長の経験がなぜ資産になるのかは、社長の経験が集客資産になる理由で解説しています。

起業初期の失敗や設計の学びは、隠すものではなく、共感を生む集客資産になります。月1回、社長がその経験を語るだけで、AIが記事化し、人がレビューして公開する。遠回りした時間さえ、積み上がる集客に変えられます。

起業直後にそろえたい「最低限の設計」

「先に設計する」と言われても、何から手をつければいいか分からない——独立直後の私がまさにそうでした。完璧な事業計画書は要りません。私の失敗を裏返すと、最低限そろえておきたかったのは次の四つでした。営業に出る前に、この順番で一度描いておくだけで、後追いの慌てはぐっと減ります。

  • 誰に・何を・なぜ売るか:ターゲット、提供価値、その理由を一枚に言葉で書き出す(すべての土台)
  • 商談から契約までの流れ:初回接触→提案→見積→契約の各段階で、何が必要になるかを先に洗い出す
  • 各段階の道具:名刺・チラシ・提案資料・見積書・契約書を、流れに沿って「先回り」で準備する
  • 相談できる相手:分からない部分(特に契約・お金まわり)を聞ける経験者や専門家をあらかじめ確保しておく

私は①を飛ばして動いたために、②以降がすべて後手に回りました。逆に言えば、①さえ最初に固めておけば、必要な道具は自然と見えてきます。設計は動きを止めるためのものではなく、動きを空回りさせないための地図です。そして、この地図を作る過程で言葉にした「誰に・何を・なぜ」は、そのまま集客記事の題材にもなります。

「動きながら考える」を、正しく使うには

誤解のないように補足すると、私は「完璧に準備が整うまで動くな」と言いたいわけではありません。市場の反応は、実際に動いてみないと分からない部分が確かにあります。問題なのは、「動きながら考える」を、「設計を放棄する言い訳」にしてしまうことです。当時の私は、まさにこの言い訳で動いていました。

正しい「動きながら考える」は、最低限の設計図(誰に・何を・なぜ)を先に描いたうえで、細部を現場で検証しながら修正していくことです。仮説がなければ、現場で得た反応を「学び」として次に活かせません。私が半年間、成果が出ない中でも「なぜ出ないのか」を考え続けられたのは、せめてもの救いでしたが、最初に仮説の設計があれば、その思考はもっと速く成果に結びついていたはずです。

つまり、動くこと自体は正しい。ただ、動く前に地図を一枚だけ描く。その一手間が、起業直後の遠回りを大きく減らします。そして現場で得た検証結果や気づきは、次の打ち手の材料であると同時に、共感を呼ぶ発信の材料にもなります。

まとめ:先に設計。経験は資産にする

独立直後、設計を飛ばして動いた私の結論はシンプルです。ちゃんと設計せずに動くのは、起業した直後ほど非常に高いリスクになります。まず「誰に・何を・なぜ売るか」を固め、そこから道具を先回りで準備する。分からなければ人に相談する。そして、その過程で得た経験や失敗は、消えるフローで終わらせず、積み上がる集客資産に変えていきましょう。

「起業初期の設計や準備の進め方を相談したい」「自分の経験をどう集客資産にできるか知りたい」という方は、まずは無料相談でお気軽にお問い合わせください。現状をお聞きしたうえで、具体的な進め方をご提案します。

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