アクセスは増えても契約ゼロになるブログ|集めたい客を決めてから記事を書く

「毎日書く」より先に決めること。目的意識のない記事は、契約しない読者を集め続ける

アクセス数は伸びているのに問い合わせが来ない——代表・原本が考える「契約までいかないユーザーばかりが集まるブログ」の構造と、その手前でやるべき設計を整理します。

「SEO対策のために、ブログを毎日書いています」——そう話される経営者の方に、私(代表・原本)がまず確認したいのは「その記事で、どんなお客さんを集めたいですか?」ということです。アクセス数は着実に増えている。検索順位も上がってきた。それなのに問い合わせは来ないし、来ても契約に至らない。この状態は、記事の本数が足りないからでも、文章が下手だからでもありません。集めたい客を決めないまま書き始めてしまった——それだけが原因であるケースは少なくないと私は考えています。本記事では、「アクセスは増えても契約ゼロになるブログ」の構造と、その手前で決めておくべきことを整理します。

「ラーメンの記事」が教えてくれる、アクセスと契約のズレ

アクセス解析のグラフを確認する経営者のイメージ

私がこの話をするとき、いつも使う極端な例があります。仮にあなたが経営者で、「SEO対策のために毎日ブログを書こう」と決めたとします。ネタに困った日、こう書いてしまう。「今日、◯◯駅の△△というお店でラーメンを食べました」。写真も添えて、味の感想も書いて、なかなか読みやすい記事になった。しばらくすると、この記事が「◯◯駅 ラーメン おすすめ」といったキーワードで検索に引っかかるようになり、人が入ってくるようになります。

アクセス解析を開けば、数字は確かに増えています。ページビューは伸び、検索流入も右肩上がり。SEOとしては「成功している」ように見える。しかし、そこから入ってきた読者は、何を求めて来た人でしょうか。ラーメンを食べたい人です。あなたの会社のサービスを検討している人ではありません。この記事についてインタビューで私が話したのは、こういうことでした——「アクセス増えたとしても絶対に契約までいかないユーザーになっちゃうんですよね」

アクセスが増えることと、契約が増えることは、まったく別の現象です。「誰が来ているか」が抜け落ちたアクセス数は、事業の指標としては何も語っていません。数字だけを見ていると、うまくいっていないことにすら気づけなくなります。

「さすがにラーメンの記事は書かない」と思われたかもしれません。ですが、これと構造が同じことは、もっと分かりにくい形でも起こり得ます。たとえば業界の一般常識をまとめた記事、時事ネタに乗った記事、検索ボリュームが大きいという理由だけで選んだキーワードの記事。どれも読まれますし、アクセスも増えるでしょう。けれど、その読者はあなたのサービスを買う人ではない。ラーメンの記事と本質は変わりません。

SEOは「どんなお客さんを集客したいか」から逆算する

では、どうすればよかったのか。答えはシンプルで、順番を変えるだけです。SEO対策をするのであれば、まず「どんなお客さんを集客したいか」を念頭に置く。そのうえで、その人がどんな検索をするかを考え、どんな記事を書くかを設計する。記事を書くのは、この設計が終わってからです。

この順番が逆になると——つまり「まず毎日書く」から始めると、書きやすいネタ、思いついたネタ、アクセスが取れそうなネタへと引き寄せられていきます。そして気づいたときには、契約しない読者を集めるための記事が積み上がっている。SEOは積み上げ型の集客なので、この「方向のズレ」も一緒に積み上がってしまうのが厄介なところです。SEOの弱点は"方針転換のしにくさ"で書いたとおり、後から方向を変えるコストは決して小さくありません。

ここで役に立つのが、自分のお客様像を具体的に持っておくことです。参考までに、当社のターゲットを挙げるとこうなります。「SEO対策をしましょう」という話だけでは動けない、時間が全然取れず、お金もそんなにかけられない経営者。そして、いろんな集客手法を試して頑張ってきて、体験を積んでいる方。ここまで具体化しておくと、「この人は何と検索するだろうか」「この記事はその人に届くだろうか」という問いが、書く前に立てられるようになります。業種の絞り込みそのものについては、「業種を絞れ」と言われたらもあわせてご覧ください。

一番つまずくのは「人に言われたからやった」ケース

設計が抜け落ちる原因を、私はもう一段掘り下げて考えています。集客を行うときには「目的意識」というのが非常に大切になる——これが、私が経営者の方に最も伝えたいことのひとつです。そして「一番私つまずくなと思うのが、人に言われたからやったというケース」。誰かに「今はSEOですよ」「ブログは毎日書いた方がいい」と言われて、そのまま実行してしまう。すると、自分の中に「なぜやるのか」という理由が存在しないまま、施策だけが走り出します。

目的意識がない状態で始めた施策は、判断の基準を持ちません。だから「どんな客を集めたいか」を決めるという工程が、そもそも意識に上らない。書きやすいネタに流れるのも、アクセス数だけを成果として見てしまうのも、根っこは同じです。「なぜ」がないから、「誰に」も決まらない。これが、アクセスだけが増えるブログが生まれる本当のメカニズムだと私は思っています。

この落とし穴は、ブログに限った話ではありません。私自身、以前に飲み会が非常に多い経営者コミュニティへ、1回だけ入ったことがあります。知らない人同士が急に席を振り分けられて飲む場で、顔と名前はわかるけれど何の仕事をしているのかはわからない人と、ずっと飲んでいました。今から振り返れば、本来は個別に1人ずつアポイントを取り、別の場所で仕事の話もして、「仲良くなる」と「仕事の話」を両方やるべきだった。場に参加したこと自体が悪かったのではなく、目的意識を持たずに参加していたから、時間だけが過ぎたのです。ブログを毎日書くことも、交流会に通うことも、構造はまったく同じです。

「毎日書いている」「毎週通っている」は、行動量の話であって成果の話ではありません。手段を選ぶ前に「なぜ・誰に」を自分の言葉で言えるか。ここが曖昧なままの施策は、量を増やすほどズレも大きくなります。

手段より先に、ペルソナと今の事業状況を見る

集めたい客から逆算して検索からの導線を設計するイメージ

では実際に、何から手をつければいいのか。私がおすすめしているのは、手段の話をいったん脇に置いて、自分の今の事業状況を見ることから始めることです。集客手法の選択肢は、SEOだけでも広告だけでもありません。何が正解かは、事業のフェーズによって変わります。

たとえば、交流会や展示会で一定の集客ができていて、そのまま継続はできそうだ、というケース。一見うまくいっているように見えますが、よく見ると集客リソースとサービス提供リソースでほぼ埋まっていて、事業のスケールがおよそ不可能な状態になっていることがあります。この状態にある方に必要なのは、記事を毎日書くことではなく、その手前の構造を変えることです。具体的には、集客を効率化する/サービス提供を効率化する/あるいはその両方で、事業をスケール可能な状態に持っていく。

SEOがこの局面で効くのは、集客の自動化と相性が良いからです。SEOで集客を自動化した上で、工数の少ないサービスで積み上げ型に仕事を取っていく——こうした狙い方ができるようになります。ただし、ここでも出発点は同じです。「集めたいお客さんは誰か」を決めてから、そのお客さんが検索する言葉に対して記事を設計する。この順番を守って初めて、SEOは「自動化された集客」になります。順番を無視すれば、自動化されるのは「契約しない読者の獲得」の方です。

誰に届けるかを外すと成果が真逆になる現象は、SEOに限りません。同じ内容のメルマガでも、送るリストの精度で反応がまったく変わった話は"リストの精度"が集客を決めるにまとめています。また、施策単体で考えず全体戦略から選ぶという視点は施策を選ぶ前に全体戦略で見るで詳しく書いています。

まとめ:アクセスではなく「集めたい客」を指標にする

ブログのアクセスが増えても契約がゼロなのは、記事の質や本数の問題ではありません。「どんなお客さんを集客したいか」を決めないまま書き始めた——それだけが原因であるケースは少なくありません。そしてその手前には、「人に言われたからやった」という、目的意識の不在があります。

やるべきことは順番を戻すだけです。まず自分の事業状況を見て、今何が必要かを考える。次に集めたいお客様を具体的に決める。その人が何を検索するかを想定して、記事を設計する。書くのは最後です。この順番で積み上げたSEOは、時間が経つほど効いてくる集客資産になります。逆の順番で積み上げたブログは、時間が経つほど契約しない読者を集める仕組みとして完成していってしまう。同じ「毎日書く」でも、行き先はここまで変わります。

「記事は増えているのに問い合わせが増えない」「そもそも誰に向けて書けばいいのか分からない」という方は、まず現状の整理から一緒に始めませんか。無料相談では、今の事業状況をお聞きしたうえで、集めたいお客様の設計と、そこから逆算した記事の方向性までご提案します。

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