「交流会に通い続ければ、いつか仕事につながるはず」——独立や起業の直後に、そう信じて名刺を配り歩いた経営者は少なくありません。本記事は、代表・原本自身が、通うだけの交流会では名刺が溜まるだけで成果が出ず、思い切って「自分で交流会を主催する側」に回ったところ、最初から50〜70人ほどが集まった実体験をもとに、交流会を主催して集客する具体的なやり方と、その裏にある「お客さんがいる場所へアプローチする」という集客の考え方を整理します。
通い続けても、溜まったのはバラバラの名刺だけだった
私(代表・原本)はホームページ制作の分野で独立しました。起業してしばらくの間、とにかく成果がほしくて、いろいろな交流会にひたすら通い続けていました。ところが実際に手元に残ったのは、ほとんどつながりのできない名刺が大量にたまるだけという状態でした。
しかも、集まった名刺のジャンルはバラバラでした。従業員として働いている人、保険屋さん、不動産屋さん、経営者・社長——業種も立場も見事に入り混じっています。ホームページ制作を売りたい私にとって、そのうち実際に発注につながりそうな相手はごく一部。「これだけ交流会に出ても全然ダメだった。名刺はたくさんたまった。じゃあ、どうしようか」——正直に言えば、そこで一度手が止まってしまったのです。
いま振り返れば、通うだけの交流会は典型的な「フロー型(掛け捨て型)」の集客でした。足を運び続けないとリードが生まれず、やめれば出会いはゼロに戻る。しかも成果はその日の運や相性に強く左右されます。フロー型集客が積み上がらない構造については、なぜ広告・展示会・交流会は止められないのかでも解説しています。
発想を変えて「自分で交流会を主催」してみた
手が止まったところで、私は発想を切り替えました。通う側でうまくいかないなら、一度自分で交流会を主催してみよう、と。やったことはシンプルです。まず、たまっていた名刺をすべてリストアップし、一枚ずつ文字起こししてデータにしました。そのうえで、名刺の中から「企業家向け」に絞って交流会を企画したのです。
絞り込みには理由があります。私はホームページ制作で独立したので、ホームページを受注してくれる可能性のある人——つまり発注の決済権を持っている経営者・社長にこそ集まってほしかった。だから、従業員や他業種の営業ではなく、決済権のある層をターゲットにリストを作り、その人たちに向けてメールを送って集客しました。
ここでのポイントは二つ。①たまった名刺を「ただの紙束」で終わらせず、文字起こししてリスト(資産)に変えたこと。②誰でもいいから呼ぶのではなく、自分の商品を受注し得る「決済権を持つ層」に絞ったこと。この二つが、後の結果を大きく分けました。
結果:最初から「50〜70人くらい」が集まった
名刺リストをもとにメールを送って主催した交流会には、私の記憶では最初から「50人とか70人くらい」が集まりました(この人数は当時の私の記憶によるもので、正確な数字として断言はできません。ただ、想像していたよりずっと多く集まったことははっきり覚えています)。通うだけだった頃、あれだけ足を運んでも成果らしい成果が出なかったことを思えば、これは大きな手応えでした。
なぜ、同じ「交流会」なのにこれほど違ったのか。答えはとてもシンプルでした。交流会に来たがっている人は、現に交流会に来ているのです。私が名刺を集めた相手は、そもそも交流会という場に足を運ぶ習慣のある人たち。その人たちに向けて「交流会をやります」とアプローチしたのですから、反応が良いのは当たり前だったわけです。
「交流会をやります」という案内を、交流会で集めた名刺(=交流会に来る習慣のある人)に送った。この一点が、実はとても大事でした。売りたい相手が普段どこにいるかを見極め、その場所に合わせてアプローチした——ただそれだけのことが、成果を分けたのです。
本当の学び:「お客さんはどこにいるか」を先に考える
この主催の経験から私が得た一番の学びは、テクニックそのものではありません。どんな事業でも「自分のお客さんになり得る人は、どこにいるのか」をまず考え、その人たちが集まっている場所にどうアプローチするか——それが集客において一番の肝になる、ということです。
正直に言えば、本来の正しい筋道は別にあります。先に商品を設計し、顧客ペルソナ(理想のお客さん像)を定め、その理想像に近い人にヒアリングして事業を組み立てる——これが王道です。私の交流会主催は、その王道を踏んだ結果というより、行き詰まりの中で試して当たった一手でした。それでも、「お客さんが集まっている場所へ、その場所に合った形でアプローチする」ことの重要性は、この成功からはっきり見えたのです。売り方の手前で何を・なぜ売るのかを固める大切さは、「どう売るか」より「何を売るか・なぜ売るか」でも詳しく触れています。
マネする前に:主催で集客するときの注意点
この方法を試すなら、順番に整理しておきましょう。やることは大きく四つです。
- 名刺を「リスト(資産)」に変える:溜まった名刺を文字起こしし、検索・絞り込みができるデータにする。紙のままでは資産になりません。
- 呼ぶ相手を絞る:自分の商品を受注し得る「決済権のある層」など、狙いを定める。全員に送らないことが、むしろ集まりを良くします。
- 相手のいる場所の習慣に合わせる:交流会に来る人には交流会を、別の場所に集まる人には別の切り口を。相手が普段いる場所に合わせて企画する。
- マナーと規約を必ず確認する:他社が主催する交流会に「自分の集客目的」で参加するのは、マナー的に問題になる場合があり、明示的に禁止しているコミュニティもあります。利用規約を確認し、必要なら主催者へ問い合わせて、迷惑をかけない形で行ってください。
最後の注意点は特に大切です。名刺集めや主催が「他人の場を利用した迷惑行為」になってしまっては本末転倒。ルールを守ったうえで、正々堂々と自分の場をつくることが前提です。
そして気づいた「対面の限界」と、次の一手
交流会主催はうまくいきましたが、対面の集客には構造的な限界もあります。たとえば大手企業の決裁者は人数も限られ、そもそも交流会の場にはあまりいません。セミナーに登壇して接点を作ろうとしても、行列の中の一人になってしまい、深い関係構築は簡単ではない。対面はどうしても「その場に行ける人・会える人」の範囲に縛られるのです。
そこで一つの有力な手段になるのが、デジタルマーケティング——インターネット上での集客です。いまやほぼすべてのビジネスパーソンがネットで情報を探します。だとすれば、「お客さんがいる場所」は、もはや交流会の会場だけでなく検索エンジンの中にもあるということ。これは、私がのちにコンテンツSEOのサービスを立ち上げた背景の一つでもあります。社長の経験を検索から見つかる資産に変える考え方は、社長の経験が集客資産になる理由で解説しています。
まとめ:集客は「場所の設計」から始まる
通うだけの交流会で名刺を溜め続けた私が、主催に回って50〜70人を集められたのは、特別な話術やテクニックのおかげではありません。「自分のお客さんはどこにいるか」を考え、その人たちがいる場所に合った形でアプローチした——ただそれだけです。そして対面の限界に気づいたとき、その「場所」の考え方はそのまま、検索エンジンという新しい場所へと引き継がれていきました。
「交流会や広告に通い続ける集客に疲れてきた」「自社のお客さんがどこにいるのか、どうアプローチすべきか相談したい」という方は、まずは無料相談でお気軽にお問い合わせください。現状をお聞きしたうえで、具体的な進め方をご提案します。
社長の経験が資産になる理由を見る
無料で相談する
